オオホシハジロ
Canvasback
Aythya valisineria

■分布:アラスカからカナダ、北アメリカ中西部で繁殖し、アメリカ合衆国南部からメキシコで越冬する。
 日本ではまれな冬鳥として北海道、本州、四国、沖縄で記録がある。
■生息地:湖沼、河川、内湾。
■見られる時期:
  12345・・・101112

探鳥記
■2023-2-8 銚子港付近
 ヒメカモメを探している際に、地元のカメラマンから存在場所を教えてもらった。彼は本種を撮っているときに偶然近くにヒメカモメが舞い降りたとのこと。

■2016-3-17 東京都板橋区浮間湖
 知人の情報で来てみた。中程度の大きさの池を有する都市公園で、周りには日向ぼっこをする老人たち、釣りを楽しむ十数人、子供を遊ばすママ達がいて、テニスコート、野球場もある典型的な都市公園である。

 昨日の半分以下になったというカモ類も約200羽休んでいる。中に活発に餌をねだっていたのはオオホシハジロで、5mより近づいてくることさえあった。彩湖での苦労が馬鹿馬鹿しくなる状態だった。ただ、同じ個体なのに彩湖にいたほうが価値があるように感じるのは人間の勝手であろうか。

■2016-2-17 彩湖
 前回は曇りのためよい画像が撮れなかったので朝から快晴の本日再々度訪れた。8時半には現地に着いた。
 早速現場に向かったところ前二回は西岸近くにカモ類の群れがいたのだが、今日は東岸に偏っていた。そこには数人のカメラマンがいたのでそちらに向かった。

 しかし私が東岸に着いた時にはかなり中央よりに移動していた。群れは遠方で個体の識別もままならないし、撮影も難しい。そこで、10時半、秋ヶ瀬公園に向かった。

 秋ヶ瀬でも目立つ収穫がなく12時ごろ帰ってくると薄曇りになっていた。1時までは探そうと群れの端から端までを丹念に探したが、ほとんどが頭を埋めて寝ていたので半ばあきらめかけていた。
 帰ろうとしたその時、群れの半分程度が起き出し、やっとオオハシハジロを見つけた。他のカモ類と共に飛び立ってくれたので楽しい飛翔写真が撮れた。

■2016-2-15 彩湖
 前回の撮影ではあまり満足できなかったので、再度訪れた。あいにくの曇りであったが、現地に到着してからの1時間半は私一人だけで、木の枝や枯れ草の陰にならない撮影位置が取れた。
 後半の一時間でもたった一人のカメラマンが来ただけだった。お祭り騒ぎは去ったのであろう。

■2016-2-7 彩湖
 前二回はオオホシハジロだという確信が持てなかったが、これは確信が持てる。そうでなければこれを目当てにこれほど多くのカメラマンが集まってはこない。
 ただ、カメラマンが多いので木や草の邪魔ものを避ける撮影位置が取れず、あまり満足は出来なかった。

■2014-7-18 葛西臨海公園
 ネットを検索すると、葛西のこの個体は一旦オオホシハジロに傾きかけたが今はどうもホシハジロと言うことになっているらしい。図鑑の説明にも、「ホシハジロのメスで嘴に白い環がなく、全体が黒い個体もいる」とある。
 ただ、プロフェッショナルは間違いを恐れるから安全な方に「希少種ではない」と判断するのであろうが、この個体がオオホシハジロが普通にいる北アメリカにいたらホシハジロと識別されるであろうか。どちらかといえばよりオオホシハジロに近いと感じる。

■2014-7-17 葛西臨海公園
 友人K.K氏の情報を聞いていたので、稲敷市からの帰りに寄ってみた。現地に着くと一人だけ双眼鏡で観察しているバーダーがいた。訊くとたまにアシの茂みの陰から出てくるという。

 2時間待って出てこないので帰ろうとしたら、先程から離れたところで三羽のカルガモに交じってそれらしき個体がいるのに気がついた。撮影したらまさにオオホシハジロの特徴を有している。うっかり撮らずに帰るところだった。

 ただ昨年の東京港野鳥公園の個体といい、共にオオホシハジロと自信を持って断定するほど特徴的でないところが悩ましい。

■2013-5-15:プロの見立て
 エクアドルで言葉を交わしたアルゼンチン人のプロのガイドの示唆もあり、オオホシハジロとした。

■2013-1-5 東京港野鳥公園
 タカサゴモズを狙っていた時、前の池の端に200羽あまりのカモ類がいた。一羽だけ群れから離れ、水に潜りながら採餌していたホシハジロらしきカモがいたので、何気なく撮った。

 帰ってから画像をよくみると、嘴の形状と大きさ、および頭の形状がオオホシハジロに酷似している。ただ、嘴先端部の灰色部分はホシハジロの特徴である。
 色合いよりは形状を優先してオオホシハジロとするが、確信はない。両者の交雑とするのが適当だと考えるが、交雑がありうるかは知らない。

主要更新
◆2023-2-9:2013-1-5撮影の個体は下記のプロの示唆もありオオホシハジロとしていたが、嘴にホシハジロの特徴である灰色部があることから紛らわしいので本欄から削除した。
◆2013-5-15:エクアドルで言葉を交わしたアルゼンチン人のプロの野鳥ガイドの教示もあり、オオホシハジロとした。
◆2013-1-6:本欄新設
■2023-2-8 (銚子港付近) 曇り (M.Zuiko150-500/OM-1(950mm相当)) 面積1/3に削減。 左:本種♀、右:ホシハジロ♀



■2016-3-17 (東京都板橋区浮間湖) 晴れ (Nik200-500/D7200>  面積削減:上からなしx3,2/3,なしx2。













■2016-2-17 (彩湖/埼玉県) 薄曇り (Nik540FL/1.4X/D7200(1050mm相当)) 面積削減:上から1/8,1/3x2。






 ・2-15  曇り後雨 (Nik540FL/1.4X/D7200(1050mm相当)) 面積1/6に削減。




 ・2-7  快晴 (Nik540FL/1.4X/D7200(1050mm相当)) 面積削減:上から1/3,1/6,1/2。







■2014-7-17 (葛西臨海公園) (Nik540/D7100(750mm相当)) 面積1/16に削減。


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