ヤイロチョウ Fairy Pitta Pitta nympha | |
■分布:インド、東南アジア、中国南部、台湾、日本、オーストラリアで繁殖し、北方のものは冬季南方へ渡る。 日本では夏鳥として本州中南部、四国、九州に渡来するが、局地的。渡りの季節で舳倉島、飛島でも記録がある。 ■生息地:低山のよく茂った広葉樹林、杉林。 ■見られる時期: ・・・・5EFG・・・・ | |
探鳥記 ■2017-7-15 滋賀県高島市 11日間の青森旅行の最終日前日、知人からヤイロチョウの情報をもらった。ヤイロチョウの生息地として四万十川上流が有名であるが、もともと薄暗い林床を棲み家とする本種はきわめて見つけにくく、日本での撮影は半ばあきらめていた。 そこにこの情報をもらって迷ったのだが、後悔しないために出かける決心をした。14日朝八戸を発ち、東京の家に妻をおろしてすぐ高島市のポイントに向かった。15日朝3時半に着いた。20時間かけ、1150kmを走った。驚いた事にすでに4台の車が止めてあった。中には大宮のナンバーがあった。 現地のバーダーの情報によると雛が孵ったのは2日で、13日に巣に蛇が近づいてきたのであわてて4羽が巣立ったとのこと。多分、予定より2,3日早かったのではなかろうかとの推察である。雛が巣立つと親鳥は巣に餌を運ばないから、姿は見つけにくく最悪空振りのこともある。 現場は木々が茂っているのでとても見つけにくく、出現しそうな場所も特定できないので焦りも感じていた。すると、数人いたバーダーの一人が見つけた。8時直前であった。私が座って待っていた処から10mしか離れていない近くだった。 11時に退出する間、ほぼ10回ほど出てくれた。それでも林床は薄暗く、30〜50mの距離で餌を探しているので、画質は十分ではない。しかし、あきらめていたヤイロチョウを撮れたという気持ちが優る。1150 kmを一気に走った疲れも感じなかった---現場を離れるまでは。 11時の退出時には、カメラマンはほぼ80名にふくらみ、駐車場の車は40台を数えた。 ■2014-4-29 湖本村/台湾 今回の探鳥旅行の最大の目的だった。局地的にしか見られないので、ポイントを知るために2日間ガイドを雇った。その甲斐あって十分撮影することができた。ポイントには十数人の現地カメラマンが待ちうけていた。 地元のバーダーから、二、三年前にダムができて、ヤイロチョウの主要な生息地がダムの底に沈んだと聞かされた。また周辺の森林が開拓されたあこともあって、渡来するヤイロチョウが激減したということである。ガイドを雇わなければ全く見る事が出来なかったに違いない。 | |
主要更新 ◆'14-5-12:本欄新設 |