タマシギ
Greater Painted-Snipe
(Painted Snipe)
Rostratula benghalensis

■分布:インドから東南アジア、中国、アフリカ、オーストラリアに分布。
  日本では本州中部以南で繁殖。留鳥だが、冬季はより南へ渡るものもいる。
■生息地:水田、湿地、河川の岸。
■本州中部で見られる時期:
  @ABCDEFGHIJK
独特の子育て法
 タマシギは日本ではきわめて稀な方法で雛を育てる。メスは複数のオスに卵を預け、抱卵、育雛をすべて任す。雄は卵を孵化させ、せっせと餌を運び、餌の取り方を教え、独り立ちするまで育てる。
 また、ほかの野鳥の常識と反対で、メスが色鮮やかで、雄が地味な褐色である。一見不思議な生態だが、子育ての危険分散という観点では優れているということらしい。

探鳥記
■2023-9-12 川越市
 T.I氏より子育て中のタマシギの情報をいただいた。T.T氏を誘って三人で出かけた。9時頃着いたところ、15人ばかりのカメラマンが大砲を据えていた。

 1時間ばかり粘ったが、雛二羽ともども全身をきれいに現わしてはくれず、猛暑の下1時間で切り上げた。二日前には三羽いた雛も、一羽がカラスにやられて今は二羽だけである。

■2017-5-24 さいたま市
 もう少し良い画像が撮りたくなって再度出かけた。6時ごろ着いたがカメラマンは数人で、聞くと雌は去ったという。

 仕方なく抱卵している雄を撮り始めたところ、ヒョイと巣を離れて餌を捕りだした。まもなく巣に戻った。この間約10分間であった。

 その内地元の人が来て、まだ雑草の生えているここも、二、三日後には掘り返して水を張るという。このタマシギの努力は水泡に帰すことが確実となり、胸が痛む。

■2017-5-22 さいたま市
 シラコバトと同時にタマシギ♀の情報も教えてもらっていたので、シラコバトを撮った後すぐこちらに向かい、7時過ぎに着いた。

 タマシギは遠くの畦に見え隠れしていてなかなか全身を露わさなかったが、2時間半待った甲斐があって、畦の上を越して隣の水田に降りた。

 雄は100mぐらい離れたところで巣らしき上に座っていた。少し撮った後退出した。

 全体的に画像の解像度が低いのは、周辺の草や苗にピントを取られがちなうえに、急に気温があがって30度を優に超えたことによると思われる。

■2014-9-9 神奈川県・平塚市
 昨日の結果が満足できなかったので再挑戦したが、草のまばらな休耕田の方には行かず、残念であった。

■2014-9-8 神奈川県・平塚市
 友人MK氏の詳細な情報で友人KK氏と訪問した。8時半ごろ着いたところ、 10時ごろ見えるところに出現したが、草に隠れて全身は見えない。雛がまとわりついているが何羽いるかわからない。

 二回目は11時半頃草のまばらな部分に出た。しばらく撮影したが、多かれ少なかれ草が邪魔していた。雛は4羽いるようである。

 12時半ごろ三回目が出たが、最初と同じ草深いところだったので退出した。

■2012-9-2 静岡県・袋井市
 2日間の探鳥で最後に再び袋井市の水田地帯に寄った。車で静かに徐行しながら、稲を刈り取った水を張っていない水田跡をサーベイしていた際、助手席にいる友人K.K氏がなにやら動く個体を見つけた。
 
 よくよく見ると稲を刈り取った株の横にタマシギの雄らしき個体がじっと身を潜めている。車の中からひとしきり撮影した後、逃げるのを覚悟で10m程度に近寄ったが微動だにしない。株が邪魔をしてよい撮影アングルが撮れなかったが、追い立てるつもりはなかった。

 子育てが終わった雄か、あるいは巣立った幼鳥か、確かな識別はできないが、しっかりした羽の色からして雄親だと考えた。

 タマシギは雌が複数の雄に一つづつ卵を抱かせ、養育させるという稀有な繁殖形態をとる。「お疲れ様でした」と心の中でつぶやいてその場をそっと離れた。

■2012-7-15 千葉県・手賀沼
 タマシギをネットで探していたら、手賀沼に出ているという情報を得た。友人K. K氏を誘って出かけた。沼の周囲を一周半まわってやっと20人ばかりのカメラマンがいるところに出くわした。
 さっそくカメラを抱えて駆けつけるとまさに雄親と一羽の幼鳥が餌をついばんでいるところに出くわした。先日のヨシゴイの幸運が続いているようである。
 ただし、体の半分は水草に隠れ、かつ細い水草の茎や葉に邪魔されてスッキリした全身の写真は撮れなかった。次に挑戦しよう。

主要更新
◆'12-7-15:本欄新設
■2023-9-12 (川越市) 晴れ、猛暑日 (Nik445/1.4X/Z8(560mm)) 面積削減:上から1/16,1/12。





■2017-5-24 (さいたま市) 薄曇り (Nik540FL/TC20E3/D500(1500mm相当)) 面積削減:上から1/3,1/4x2。







■2017-5-22 (さいたま市) 快晴 (Nik540FL/1.4X/D500(1050mm相当)) 面積削減:上から1/12x2,1/8x3。











■2014-9-9 (神奈川県・平塚市) 晴れ (Nik540/D7100(750mm相当)) 面積2/3に削減。




 ・ (Tam150-600/D7100(900mm相当)) 面積1/6に削減。





■2014-9-8 (神奈川県・平塚市) (Tam150-600/D7100(900mm相当)) 面積1/2に削減。





■2012-7-15 (千葉県・手賀沼) (Nik540/1.4X/D7000(1050mm相当)) 面積1/8に削減。




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