ヘラシギ
Spoon-billed Sandpiper
Calidris pygmea

■分布:インド、タイ王国、大韓民国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本、バングラデシュ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ロシア東部、 チュクチ半島からカムチャツカ半島にかけてのロシア北東部で繁殖する。
 冬季になると主にタイ・中華人民共和国南部・バングラデシュ・ベトナム・ミャンマーなどへ南下し越冬するが、インドやスリランカ・広東省・福建省・広西チワン族自治区・マレー半島で越冬した例もある。
 日本では渡りの途中に飛来するが(旅鳥)、沖縄島で越冬した例もある。北海道では9月に渡りの途中の個体が観察される事が多い。

■生態:日本では砂浜干潟や砂浜海岸・河口で記録があり、渡りの際にはこれらの環境を利用していると考えられている。
 日本では秋季ではトウネンの群れに混じって見られることもある。
 昆虫、甲殻類、種子などを食べる。嘴を左右に振って泥や砂の中にいる獲物を捕らえる。
 <Wikipediaより>

探鳥記
■2021-9-12 豊橋市
 東横インを朝5時半に出て、現地に6時前に着いた。第一のポイントには数人のカメラマンがいたが、まだ見ていないという。

 小雨の降る中、9時前まで待ったところ、第二のポイントにカメラマンが集まっている様子だ。

 そちらへ向かったところ、カメラマン達が一斉にシャッターを切っている。そこに加わって撮影を開始した。「まさにヘラシギ」だった。

 かなり距離も近かったが、ひっきりなしに餌を探して砂浜をついばんでは移動していた。5羽のトウネン(4)・ミユビシギ(1)と行動を共にしていた。

 撮影開始したのが8:16、飛び去ったのが8:31で、16分間撮影した。その間、 2000枚を超える撮影をしたが、満足のいく画像が得られたのはごく僅かだった。それでも長年の憧れが実現して大いに満足であった。

 現場には5〜60人のカメラマンが集まっていたが、これが関東地方だと少なくともこの5倍は集まるであろう。

 今回の探鳥では多くの方々にお世話になった。S.T氏、T.E氏、そしてM.S氏。これらの方々、とくにM.S氏の探鳥知見、T.E氏の専門家情報網、そしてS.T氏の情報収集とお誘い、これらのどれ一つでも欠けたらヘラシギは未だに憧れの対象に留まっていたであろう。深く感謝したい。

■2021-9-11 豊橋市
 午前10時過ぎ、S.T氏から豊橋市でヘラシギが出たらしいと電話があった。長年憧れていたヘラシギで、九州有明海に出たら飛んでいこうと覚悟を決めていたほどである。一も二もなく押っ取り刀でカメラを用意し、即座に家を出た。

  氏は昨日神奈川県の著名な探鳥地を訪れていた時、見知らぬバーダー達が「豊川でヘラシギが出たらしい」と話していたとのこと。帰宅後ネットで調べるとほぼ確実らしい。それで私に連絡くださったという次第。

 氏と共に豊川の現場に着いたのが午後4時過ぎ。河口から上流に向かって舐めるように探したが、カメラマン一人として見つからない。するとS.T氏が長年の鳥友のT.E氏に電話し、ネットで調べてくれるよう依頼。

 間もなくT.E氏からピンポイント情報が送られてきた。T.E氏の友人M.S氏に聴いてくださったとのこと。特に今回の探鳥では、多くの友人にお世話になった。このウェブサイトの頁を借りて深く感謝したい。

 教えていただいたピンポイントに行くと、数人のバーダーがたむろしていて、さっきまでヘラシギがいたという。雲は厚く本曇りで間もなく日没のため、撮影に適さないほど暗くなった。明日を期して最近接の豊川駅前の東横インに泊まる事とした。

主要更新
◆'21-9-12:本欄新設
■2021-9-12 (豊橋市) 曇り (M.Zuiko100-400/E-M1V(800mm相当)) 面積削減:上から2/3,1/2,1/3,3/4,2/3x2,1/2,1/3。















  先頭がミユビシギ、最後尾がヘラシギと思われる。首周りの模様、嘴先端の形状を手掛かりとする。

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