観察・撮影鳥リスト 自然の風物 オガサワラカワラヒワ |
■主な撮影野鳥(・・・・:初見鳥)
> アナドリ
> オナガミズナギドリ
> シロハラミズナギドリ
> オオミズナギドリ
> カツオドリ
> セグロアジサシ[海外既撮]
> クロアジサシ > シマアジ > ムナグロ > タカブシギ > キョウジョシギ > イソシギ > セイタカシギ > オガサワラノスリ > ヤツガシラ > オガサワラヒヨドリ > イソヒヨドリ > トラツグミ > メグロ > オガサワラメジロ |
主要更新 ◆'22-9-1:本欄作成。 |
いよいよ確実なライファー(初見鳥)の当てがなくなってきて、切り札のメグロの小笠原を選んだのが去年である。父島、母島の民宿に片っ端から電話をかけたところ、「観光客はお断り」だった。コロナの影響である。今年2022年になって小笠原ツアーが募集されたのだが、すぐ満杯になってしまいキャンセル待ちをしていた。運よく空きができ勇んで参加した。日程と簡単な探鳥記を記す。
ツアー一行は女性5人/男性5人の構成で、ガイドは海鳥とクジラがご専門のN嬢(ブログ [ SAKIKO's Blue ])である。彼女は多くの"私にとってのライファー"を見つけて指し示してくれたのだが私自身がそれを確認できず、少なくとも現場では4種のライファーを撮影できなかった(シロハラミズナギドリとセグロアジサシだけは後日画像整理中に見つかった)。
海鳥は肉眼では確認できないほど遠方であることが多く、飛んでいる方向を示してくれても確認できないことが多い。「自分自身で見つける能力を持たねば結局撮影できない」と悟った。
■期待した野鳥:
順に@メグロ、Aオガサワラカワラヒワ、Bハシナガウグイス、Cアカガシラカラスバト、Dオガサワラノズリであった。オガサワラカワラヒワは間もなく独立種になるといわれて期待したが、ツアー同行のガイドでも数回以上の訪問でたった一回見られただけとのことだった。 ウグイス/カラスバトも期待したが見られずじまい。ただ、メグロは十分満足のいく画像が撮れたので良しとしよう。
海鳥は希少度を理解しておらず期待種はなかったが、4種見られてほっとした。ただ、自身の能力不足で2種のライファーを撮り逃がしたのは残念である。海鳥観察はかなり熟練した探鳥能力が必要である。
■酷い湿気:
全行程を通じて最も悩まされたのは湿気である。気温は多分35℃を超えてはいないと思われるが、湿度は100%に近いと思わせる酷さで汗が噴き出る。炎天下歩いて探鳥する日は500mL入りのペットボトルを二、三本飲み干した。また、エアコンの効いた室内から外へ出したレンズの曇りがなかなか消えない。熱中症が気がかりだったが、なんとかやり通せた。次に訪問のチャンスがあったら真夏は避けるべきだろう。
■撮影機材
@ M. M.Zuiko 300mm/F4 + 1.4TC w/ OM-1 (換算 840mm)
A M. M.Zuiko 40-150mm/F4 w/ OM-1 (換算 80-300mm)
B 予備 M. M.Zuiko 100-400mm/F5.6-6.3 w/ OM-1 (換算 200-800mm)
海鳥が近くにくる場合があることを想定して広い画角で撮せるAを持参したが、予想よりはるかに使い出があった。全体で23,000枚を超えて撮影したが、その3割ほどはAで撮った。また、海鳥の背景はほとんどが単純なパターンの空か海面なので、「鳥認識機能」が確実に働き、大半の画像で合焦してくれたのには感激した。特に、Aの合焦精度が良かったのは、焦点深度が深いのが効いているのだろう。海外探鳥では過去二回メインのカメラを壊したが、幸い今回は予備の出番はなかった。
<写真をクリックすると詳細ページへ移動 / Click to detailed contents!>
自然の風物
父島・母島の動物相は極めて貧弱である。島の大きさや植物相に起因すると思われる。野鳥で目立つ特徴はカモメ、ウ、サギ類が全く見られず、小鳥でもカラ、ヒタキ、ホオジロ類なども全く見られない。 いうなればスズメ目ではオガサワラヒヨドリ、イソヒヨドリ、ハシナガウグイス、メグロ、メジロ、トラツグミ、オガサワラカワラヒワの7種しかいないように見える。 また猛禽類はトビさえおらずオガサワラノズリだけというのも驚きである。
小笠原でも外来種が既存種に大きな脅威となっている。主にクマネズミがオガサワラカワラヒワの激減の主要な原因になっているし、グリーンアノールは多くの昆虫を絶滅の危機に追いやっている。いたるところにゴキブリホイホイのようなトラップが仕掛けられているが、在来種も捕獲するので問題となっている。
また、小笠原に丸4日間滞在し、ずっと屋外に出ていたが、とうとう一頭の蝶も見なかった。ネットで調べたら固有種を含めていくつかいるはずであるが、極めて密度が低いのであろう。また、南国なのにセミの声を一度も聞いていない。
オガサワラカワラヒワ
観察・撮影鳥リスト
注1) 亜種シチトウメジロと亜種イオウトウメジロの交雑といわれ、オガサワラメジロという亜種はなく「通称」である。
期日 |
移動・探鳥 |
探鳥記 |
初見 |
宿泊 |
|||
8-27 | 竹芝<おがさわら丸>11:00発 | 順光となる左舷甲板で探鳥。 | 1 | 船中 | |||
8-28 | 父島11:00着 民宿で昼食後、島内探鳥 |
小笠原に近づくとカツオドリの群れが並走。 | 1 | 父島 | |||
8-29 | チャーター便 南島上陸および周辺回遊 | 深夜、台風11号が直撃(瞬間風速49m/s) | 0 | 父島 | |||
8-30 | <ははじま丸>で母島へ | 台風一過。念願のメグロに出遇う。 | 1 | 母島 | |||
8-31 | 探鳥後父島へ <おがさわら丸>15:00発 | 午前中母島探索。 | 0 | 船中 | |||
9-1 | 竹芝15:00着 |
ガイドが指摘した2種のみ後日見つかった。 | 2 | 帰宅 | |||
探鳥記の詳細は日記へ | 初見数合計 | 5 |
ツアー一行は女性5人/男性5人の構成で、ガイドは海鳥とクジラがご専門のN嬢(ブログ [ SAKIKO's Blue ])である。彼女は多くの"私にとってのライファー"を見つけて指し示してくれたのだが私自身がそれを確認できず、少なくとも現場では4種のライファーを撮影できなかった(シロハラミズナギドリとセグロアジサシだけは後日画像整理中に見つかった)。
海鳥は肉眼では確認できないほど遠方であることが多く、飛んでいる方向を示してくれても確認できないことが多い。「自分自身で見つける能力を持たねば結局撮影できない」と悟った。
■期待した野鳥:
順に@メグロ、Aオガサワラカワラヒワ、Bハシナガウグイス、Cアカガシラカラスバト、Dオガサワラノズリであった。オガサワラカワラヒワは間もなく独立種になるといわれて期待したが、ツアー同行のガイドでも数回以上の訪問でたった一回見られただけとのことだった。 ウグイス/カラスバトも期待したが見られずじまい。ただ、メグロは十分満足のいく画像が撮れたので良しとしよう。
海鳥は希少度を理解しておらず期待種はなかったが、4種見られてほっとした。ただ、自身の能力不足で2種のライファーを撮り逃がしたのは残念である。海鳥観察はかなり熟練した探鳥能力が必要である。
■酷い湿気:
全行程を通じて最も悩まされたのは湿気である。気温は多分35℃を超えてはいないと思われるが、湿度は100%に近いと思わせる酷さで汗が噴き出る。炎天下歩いて探鳥する日は500mL入りのペットボトルを二、三本飲み干した。また、エアコンの効いた室内から外へ出したレンズの曇りがなかなか消えない。熱中症が気がかりだったが、なんとかやり通せた。次に訪問のチャンスがあったら真夏は避けるべきだろう。
■撮影機材
@ M. M.Zuiko 300mm/F4 + 1.4TC w/ OM-1 (換算 840mm)
A M. M.Zuiko 40-150mm/F4 w/ OM-1 (換算 80-300mm)
B 予備 M. M.Zuiko 100-400mm/F5.6-6.3 w/ OM-1 (換算 200-800mm)
海鳥が近くにくる場合があることを想定して広い画角で撮せるAを持参したが、予想よりはるかに使い出があった。全体で23,000枚を超えて撮影したが、その3割ほどはAで撮った。また、海鳥の背景はほとんどが単純なパターンの空か海面なので、「鳥認識機能」が確実に働き、大半の画像で合焦してくれたのには感激した。特に、Aの合焦精度が良かったのは、焦点深度が深いのが効いているのだろう。海外探鳥では過去二回メインのカメラを壊したが、幸い今回は予備の出番はなかった。
<写真をクリックすると詳細ページへ移動 / Click to detailed contents!>
自然の風物
父島・母島の動物相は極めて貧弱である。島の大きさや植物相に起因すると思われる。野鳥で目立つ特徴はカモメ、ウ、サギ類が全く見られず、小鳥でもカラ、ヒタキ、ホオジロ類なども全く見られない。 いうなればスズメ目ではオガサワラヒヨドリ、イソヒヨドリ、ハシナガウグイス、メグロ、メジロ、トラツグミ、オガサワラカワラヒワの7種しかいないように見える。 また猛禽類はトビさえおらずオガサワラノズリだけというのも驚きである。
小笠原でも外来種が既存種に大きな脅威となっている。主にクマネズミがオガサワラカワラヒワの激減の主要な原因になっているし、グリーンアノールは多くの昆虫を絶滅の危機に追いやっている。いたるところにゴキブリホイホイのようなトラップが仕掛けられているが、在来種も捕獲するので問題となっている。
また、小笠原に丸4日間滞在し、ずっと屋外に出ていたが、とうとう一頭の蝶も見なかった。ネットで調べたら固有種を含めていくつかいるはずであるが、極めて密度が低いのであろう。また、南国なのにセミの声を一度も聞いていない。
■ホエール・ウォッチング:小笠原沖 ガイドのN嬢はホエール・ウォッチングのガイドもしている。 ■南洋的な花たち (Google検索により和名同定) ・グンバイヒルガオ 父島・大村海岸 ・プルメリア ・アダン ・ホウオウボク ・オオハマボウフウ ■極めて有害な外来種:グリーンアノール ■これは在来種 ? また、形態が酷似しているからは色変わり、あるいは若いグリーンアノール? ■海への道を間違えたのか、埠頭でもがいていたアオウミガメの赤ちゃん。現地の若人がすぐ海に戻した。 ■南島・扇池にて、ツアー一行。 2022-8-29(ガイドN嬢撮影) ■南島・陰陽池(淡水に近い汽水池) シマアジ:1、セイタカシギ:2、タカブシギ:1、イソシギ:1がいた。 ■台風11号直過の朝(2022-8-30) 最大瞬間風速49m/sの強風のなせる業。 ■そこここにあるカラーマンホール ■朝食・夕食: バランスのとれた質・量共に必要十分な食事。 ■皆が海に飛び込む見送り:大小10艘のほどのボート。 |
オガサワラカワラヒワ
<朝日新聞(夕刊)記事/2020年6月4日(木)より抜粋> | ||
近年の研究により従来亜種とされていた小笠原のカワラヒワは、「オガサワラカワラヒワ」として独立種にすることが提案されている。
<https://doi.org/10.2108/zs190111> 環境省のレッドリストでは「ごく近い将来、野生で絶滅の危険性が極めて高い」絶滅危惧TA類に指定。現在は、母島と南硫黄島に400羽以下しかいないと推定されている。 船から侵入したクマネズミやドブネズミに卵をたべられるなどして数が激減したとされる。 母島探鳥においてもガイドは遭遇可能性に触れもせず極めて希少であることをうかがわせた。 |
観察・撮影鳥リスト
☆:大群、◎:数羽以上の群れ、○:数羽未満、●および‥‥は初見鳥、( )および△は他者情報。
# |
種 名 |
8-27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
9-1 |
備 考 | |
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 |
シマアジ (クロアシアホウドリ) シロハラミズバギドリ オオミズナギドリ オナガミズナギドリ (オガサワラミズナギドリ) アナドリ (ハジロミズナギドリ) (クビワオオシロハラミズナギドリ) アカアシカツオドリ カツオドリ バン ムナグロ セイタカシギ キョウジョシギ イソシギ タカブシギ クロアジサシ セグロアジサシ [海外既撮] トウゾクカモメ (アカガシラカラスバト[亜種]) オガサワラノスリ[亜種] ヤツガシラ オガサワラヒヨドリ[亜種] (ハシナガウグイス[亜種]) オガサワラメジロ(注1) メグロ トラツグミ イソヒヨドリ |
― ― ― ○ ― ― ● ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― △ ― ― ― ― ― ― ― ― ― |
― ― ― ― ● △ ○ △ ― ○ ☆ ― ◎ ― ◎ ― ― ○ ― ― ― ― ― ● ― ○ ― ― ○ |
○ ― ― ○ ○ ― ○ ― ― ― ☆ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ☆ ― ― ― ― ― ― △ ― ― △ ○ |
― ― ― ― ○ ― ○ ― ― ― ☆ ― ◎ ○ ☆ ― ○ ○ △ ― △ ― △ ○ △ ○ ● ○ ○ |
― ― ― ○ ― ― ○ ― △ ― ☆ ― ◎ ○ ― ○ ― ○ △ ― ― ● ○ ○ △ ○ ○ ― ○ |
― △ ● ― ○ ― ○ ― ― ◎ ☆ ― ― ― ― ― ― ― ● △ ― ― ― ― ― ― ― ― ― |
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